パソコン活用研究ラピュタへの道(アセンブラ、DOS、Windows、旧型PCの活用研究)

PCを接続してファイル共有する(NetBeui)

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PCを2台以上持つと、お互いにファイルをやりとりする必要がでてきますね。
いちいち他のメディアにコピーして持ち運んでファイルをやりとりするのは面倒なので
お互いのPCがネットワークでつながってファイルの共有ができれば、これは便利です。
また、ネットワークでつながれば、他のPCにつながっているプリンタや外部接続の機器を共有
して使うことができます。
非常にお手軽にやるならRS232Cケーブル(クロス)で2台を接続して、ケーブル接続
という方法がありますが、最近のPCではこれは使えなくなりつつあります。(最近のPCには
シリアルポートがないし、Windows xpではケーブル接続自体がサポートされていない?はず
です) そこでLANケーブルによる接続についてとりあげてみました。

最近のPC同士ならLANケーブルで接続して、ファイル共有が王道でしょう。
(最近のPCは最初からLANポートが標準装備されていますし、LANカードもかなり安くなってきてい
ますので)

2台以上のPCをLANカードつないで、ファイル共有させる場合、今はTCP/IPベースでやる方法が
一般的ですが、WindowsマシンだけならNetBueiでやる方法もあります。Netbueiによる方法は、
ルーター越えができない、小規模向け(確か200台くらいまで)といった制約があるため、すたれ
つつありますが、セキュリティ上の利点もあって家庭内の小規模LANでは今でも推奨されたりして
いるようです。
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1 NetBeuiとは
NetBeuiてマイクロソフト独自のプロトコルで、Windowsだけでサポートされているプロトコルです。
従って、同じLANの中にMacもあるという場合はつかえません。
特徴は(といか制約は)
・Windowsマシン同士でしか使えない
・ルーター越えできない
・小規模向け
といったところでしょうか。

基本的にはブロードキャストで自分のコンピューター名を、”自分はここにいますよ”とお互いに
知らせあうやり方で相互に接続します。(従って、ルーター越えして他のセグメントのPCと接続
することはできない)
ルーター越えできないために、外部からPCの中をのぞかれないという利点もあり、セキュリティ上
NetBeuiでファイル共有した方がいい、という意見もよく聞かれます。


2 NetBueiの設定

(1) NetBeuiの組み込み(Windows Me,XP)
Windows 9X,NT,2000まではNetBeuiが標準でサポートされていましたが、Me,XPでは標準での
サポート外になってしまいました。
Me,XPでは、まずNetBeuiをPCに組み込むことからはじめます。

CDドライブにWindowsXPのCD-ROMをセットします。
CD-ROMの中の「\VALUEADD\MSFT\NET\NETBEUI」フォルダにある「NETNBF.INF」という
ファイルを「C:\Windows\INF」に、「NBF.SYS」というファイルを「C:\Windows\System32\Drivers」
にそれぞれコピーします。メーカーのプリンストールマシンではリカバリーCD(富士通製なら3枚目
にたぶんあります)

(2) NetBeuiの設定(XPの場合)
以下XPの場合を中心に説明します。
「スタート」−「コントロールパネル」−(「ネットワークとインターネット接続」)−「ネットワーク接続」
−「ローカル エリア接続」を開きます。

「プロパティ」ボタンをクリックすると以下の画面が開きます。(以下XPの画面)

図1

「インストール」をクリックすると以下の画面が開きます
図2

上記画面でプロトコルを選択して「追加」ボタンをクリックすると、以下の画面が開きます。

図3

上述の通り、NETNBF.INF, NBF.SYSをコピーしてあれば上記のようにNetBueiプロトコルが
表示されます(のはず)ので、NetBeuiプロトコルを選択して「OK」を押します。

すると以下の通り、NetBeuiが使用可能になるはずです。
図4


この「ローカルエリア接続のプロパティ」画面上に、「マイクロソフトネットワーククライアント」
と「マイクロソフトネットワークファイルとプリンタの共有」の項目がありますが、そこにチェックが
入っていれば、O.K.です。これでそのXPマシンはほかのWindowsマシンとファイル共有できるように
なります。

あとは、コンピュータ名とワークグループ名の設定です。
NetBeuiはコンピュータ名とワークグループ名をたよりに互いのPCを認識して相互接続します。
ワークグループ名は接続したいPC同士を同じグループ名にします。
コンピュータ名は、お互にたぶらないようにつけて下さい。
コンピュータ名、ワークグループ名の変更は、
「スタート」−「コントロールパネル」−「システム」−「コンピュータ名」とたどると以下の画面に
なります。ここで「変更」ボタンを押すと、コンピュータ名の変更の画面が開きます。

図5


(3) NetBeuiの設定 (Windows9X,Meの場合)
9X,Me系ではXPと設定の画面、方法が若干異なります。以下に違う部分の主要なところだけ
あげておきます。

9X,Me系では、「コントロールパネル」−「ネットワーク」を開きます
9X,Me系の場合は以下のような画面になります。(下記はWindows95のもの)
図6

この画面で「追加」ボタンを押すと、「ネットワーク構成ファイルの追加」という画面(図2と同様
のもの)が開きます。以下の手順はXPと同様なので、上記のXPの場合を参照して下さい。

コンピュータ名とワークグループ名の設定は、上記の「ネットワーク」の画面の「ユーザー情報」
タブを開くと行うことができます。上記は95のものです。98,Meでは「識別情報」というタブになって
います(のはず)
「ユーザー情報」(「識別情報」)の画面を開くと、コンピュータ名とワークグループ名が記述できる
ようになっています。


3 セキュリティ
TCP/IPベースでファイル共有した場合の問題点として、インターネットに接続した場合
外部の不正侵入者から、LAN内でファイル共有しているフォルダが丸見えになってしまう
という点がよく指摘されています。

従って、家庭内LANの中のPC同士のファイル共有はNetBeuiで行い、TCP/IPベースでの
ファイル共有は禁止するというのセキュリティ上おすすめとよく言われます。

以下、TCP/IPベースでのファイル共有を禁止する作業です。
XPでは、「スタート」−「コントロールパネル」−「ネットワーク接続」を開きます。
メニューバーの「詳細設定」−「詳細設定」を選ぶと、以下の詳細設定画面になります。
下の「バインド」窓で、ネットワーク用ファイルとプリンタ共有、ネットワーク用クライアント
でバインドされているプロトコルを選択できますので、ここでNetBeui以外はチェックをはずします。
(下の図では全プロトコルがバインドされている状態です)


更に、NetBIOS over TCP/IP 等も無効にしておきましょう。
以下の作業は「TCP/IP詳細設定画面」の各タブ上の画面で行います。
「ローカルエリア接続のアイコン」のプロパティ画面で、「インターネットプロトコル(TCP/IP)」を選択
し、「プロパティ」を押し、さらに「インターネットプロトコル(TCP/IP)のプロパティ」画面で
「詳細設定」ボタンを押します。これで以下の画面が出ますので、各タブを選択して作業して下さい。



DNSへ登録しない
「TCP/IP詳細設定」画面でDNSタブを選び、「プライマリーDNS
サフィックスの親サフィックスを追加する」および「この接続のアドレスをDNSに登録する」の
チェックをはずします。
LMHOSTS参照無効
「WINS」タブの画面で、「LMHOSTSの参照を有効にする」のチェックをはずします。
NetBIOS over TCP/IP を無効にする
「NetBIOS over TCP/IP を無効にする」にチェックを入れます。


9X,Me系では
図6の「ネットワーク」の画面で、NetBeui ->***** を選択して、「プロパティ」ボタンを押すと
以下の画面がでます。「バインド」の画面で、以下の通りネットワーククライアントとネットワーク
共有サービスにチェックを入れてください。



同様に、TCP/IP -> ****** を選択し、バインド画面でチェックをはずします。


NetBIOS over TCP/IP も無効にしましょう。




4 おじさんのPCの場合

おじさんの所有している、Windows95,98,Me,XPのマシンをLANケーブルで接続し、ファイル共有
させていますが、時々以下のような現象が見られます。

Windows95のマシンはTCP/IPは特に設定しなくてもNetbeuiだけで他のPCとお互いにファイル
共有できました。
(というか、IPアドレスを自分で指定できないんですね。このPC。何か不具合がおきている?)

Windows98 -- XPのマシンの間では、TCP/IPを設定しない(IPの設定をしない)でNetBeuiだけで
ファイル共有させると、Windows98側からXPマシンにはアクセスできるのに、XPマシンから98マシ
ンが見えませんでした。
NetBueiだけではだめで、両方のPCのIPを同じセグメントに設定してやる必要がありました。
(結局TCP/IPベースでのファイル共有になっている)
(−>あるLANカードでこうなる。他のLANカードを使ったら、NetBeuiだけでお互いのPCを認識
できた)

Windows Me -- XP間でも上記と同様の現象が発生しました。


会社でも、Windows98,Me,NT,2000,XPが混在した環境でネットワークを構築すると、見える、
見えないという現象がよく発生しています。ネットワーク構築はなかなか面倒ですね。

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