趣味の宝箱(インターネット活用研究 番外編)


古文の勉強法


おそらく、高校生に「一番つまらない科目は?」と聞くと、9割の生徒が「こぶん」と答えるのではない
でしょうか。そして、9割以上の人が古文て苦手だなと思っているのではないでしょうか。

しかし、大学受験に関して言うと、主要5教科の各科目の中で、基礎さえできていれば、
一番イージーで常に満点近い点を取れるのが古文です。ちなみに漢文もですが。
難しい問題はほとんどでません。他の科目では、宙返りしろとか、鉄棒で大車輪をやれ
みたいな難問が結構あったりしますが、古文の問題は歩けとか、しゃがめとか、そんな
レベルの問題しか出ません。基礎がしっかりしていればの話しですが。

古文の読解の問題は、読解の内容の難易度自体は小学生の国語レベルです。
みんな敬遠して勉強しないので、簡単な問題なのに出来がよくない。実は古文は差をつける
のに一番いい科目です。(漢文もそうですが)
と言うと、がぜん膝を乗り出してくる受験生もいるかもしれませんが、はっきり言っておきます。
ただし、、基礎はうざいです

古文の基礎とは、
●現代とは違う動詞の活用形・・・(A)
●現代とは違う助動詞の意味と活用形(現代では使わない助動詞)・・・(B)
●現代とは違う助詞・・・(C)
●その他、現代では使わない単語、あるいは意味・用法が違う単語・・・(D)
です。

現代では使わない言葉を勉強して何の意味があんだよ!といいたいところですが、
(A)、(B),(C)はうざいとは言え、覚える数はたかが知れてます。
(D)にしたところで、500も覚えればOK。英語の単語が大学受験で5000は必須と
言われているのに比べれば、ケタが違いますね。それに、なんといったって日本語なんだから
たいした苦労じゃないです。

そうは言っても、つまんないのはどうしようもない。菅原孝標の娘の日記に、長年欲しくて
欲しくてたまらなかった源氏物語を手に入れて、昼といわず夜といわず夢中でむさぼり読んだ
みたいなことが書かれていますが、おじさんが読むと確かにつまらない。光源氏だか、光る原子
だか知らんが、ああつまらん恋愛物語、もうだめ・・という感じ。(源氏物語が面白い人すんません)


おじさんのおすすめは、ちょっと我慢して百人一首を文法的・用語的に完璧に勉強すること。
3日に一首づつ文法を分析しながら読んでみましょう。

じゃあ、ちょこっといっしょに勉強してみましょうか。こんな感じで。

●今こむと いいしばかりに 長月の 有明の月を まちいでつるかな。

”今こむ”の”こ”は何ですか? 現代語では「来る」ですが、古語ではカ変四段活用ですよ。
”む”は意志や推量をあらわす助動詞ですよね。現代語では、「う」、「よう」になってます。
長月は10月。これくらいは常識。
”まちいでつる”の”つる”が曲者ですね。これは完了を意味する”つ”の連体形。
全体の意味はだいたいこれでわかりますか。ちょっと考えなければいけないのは、
「今こむと」と言った人は誰か?ですね。私? いやいや、「今すぐに来るよ」と言ったのは
あなた(恋人)ですね。


●吹くからに 秋の草木の しおるれば むべ 山風を嵐といふらむ。

”から”が現代語とちょっと違います。古語では「〜するとすぐに」の意味です。
ま、現代でも「料理を出すはじから、食べていった」みたいに使いますけど。
”むべ”は現代語では死滅してますね。「なるほど」という意味。
これだけわかれば意味はOKですね。簡単。


てな感じで100首やって下さい。あとは、現代と意味の違う単語、現代では死滅した単語を
500個覚える。

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