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CD-Rトラブル

1 CD-R トラブル
CD-Rが読めないというトラブルはままあるものです。(CD-ROMが読めないということもある。)
特に,安いCD-Rを使うと、焼きこんだ当日は読めても、翌日には読めなかったりとか、あるPCの
CDドライブで読めるが、他のPCのCDドライブでは読めないというトラブルが発生します。(これは、
CDドライブの読み取り能力にも影響される問題ですが)

おじさんの経験では、オンキョー(一流メーカーですが)のCD-Rで以下のような症状が発生したこと
があります。
Epson Vividy(Win95) CD-ROMドライブ  CD-Rのデータをまったく読み込めず
東芝 DynaBook2540 CD-ROMドライブ  フォルダ、ファイル名までは読み込む(Explorerに表示はする)が、
                           ファイル自体は読み込みエラー
富士通 FMV Biblo NE6 CD-R/Wドライブ  同上
富士通 FMV Biblo MG10          ファイルの読み込みまで出来るが部分的に画像が壊れたり
                         という状態で、正確な読み取りが出来ない時がある。

CD-Rの性能では、記録面に塗布されている化学成分の材料の良し悪しがかなり重要らしいです。
一流メーカー品でも実際の生産(OEM元)は中国、東南アジア等なので絶対安心とは言い切れないとの
情報もあります。逆にブランド品でなくっても、いいものもあるようです。

せっかく作ったCD-Rが読めなくなっては、元も子もありません。ましてや、それがバックアップ用に作成
したCD-Rなら、最悪ですね。
要らぬトラブルを避けるために、CD-Rについてちょっと調べてみましたので、以下ご参照下さい。

2 CD-Rの良否判定

(1) CD-Rの情報(ATIP)と良否判断の基準
CD-Rには、製造メーカー、記録面に使用されている色素等の情報が書き込まれており(ATIPと言うらしい)
そこを見ると、それらの情報をチェックできるようです。
特に、色素の情報が重要です。色素は主に、シアニン系とフタロシアニン系、アゾが使われており、特性が違って
います。シアニン系は光に弱いので、耐光材を混ぜて光に弱い点をカバーしています。
(この耐光材の配分量はメーカーによってまちまちなので、この辺がCD-Rの評価に直結する点らしい)
フタロシアニン系は光耐性が良好ですが、レーザー光への反応がよすぎるので、当倍速で書き込むと
エラーが発生しやすいようです。(高速書き込みに向いているということ)
アゾも長期保存に向く色素です。

製造メーカーは、実際の製造メーカー(OEM元)を表示します。

上記の観点から、一般にはフタロシアニン系のものが評価がよいようです。
また、巷の風評では、OEM供給元のシェアNo.1は、Prodisc technology で、ここが製造メーカーのものは
安定しているとの評価を得ているものが多いようです。
これらのCD-Rの評価をしているサイトは、結構ありますので、CD-R購入前に参考にしたらいいかも
しれません。(音楽用CDとしての評価のサイトが中心ですが)
CD-R総合サイト The COLT-T's はかなり情報が充実しています。

更に、参考情報を2,3加えておきます。
(A) 国産か海外産か
上記ATIP情報で、製造メーカーが日本国内のメーカーのものは、安心して使えると言ってもいいのでは
ないでしょうか。主要なところでは、TDK、三井化学、日立マクセル、太陽誘電、富士フィルムなどでしょうか。
日本国内のCDドライブメーカー側も、まず国産のCD-Rメディアの書き込み、読み込みテストでエラーが
ないようにテストしていますので、そういう点からも、国産品は安心していいと思います。
とは言っても、国産品は手に入りにくくなってますけどね。
海外産では、台湾製など多いようです。2001年ころまでは品質面でかなり落ちていたようですが、
最近はかなりよくなってきているらしいです。

(B) 要注意!うそのATIP情報
ATIP情報に記載された色素情報と実際に使用されている色素が違っているメディアがあるようです。
CD-Rドライブは、ATIPの色素の情報に基づいて、書き込み時のレーザー光の出力調整をしています。
この情報が違っている場合、最適な書き込みができないので、そのCD-Rはエラーが発生しやすくなります。
”CD-Rドライブとの相性がある”などと評価されているメディアはこの類が多いかもしれません。

(C) 価格
むかーし、バスケットボールの安いやつ(そんなに安くもなかったが)を買ったら、真上から落としても
まっすぐに弾まず、斜めに弾むボール(おい、ラグビーのボールかよ)があった。
真円じゃないんだな。Made in China だったけど。安いものとはそんなものです。
アパレルや化粧品では必ずしも、高い=良質(*)、安い=悪質 ではないけど、この手の製品は価格通り
のことが多いのでは。

*ある有名ブランドの香水(約1万円)が、それを作っている工場では、土産として500円で売っていた。
もちろん入っている容器は無印の何の変哲もないビンだったけどね。そこの工場の担当に密かに聞いたら、
中身はそのブランド品と同一と言っていた。世の中こんなもんだね。


(2) ATIPのチェック
CD-Rをチェックするフリーソフトがありますので、それらのソフトでお使いのCD-Rをチェックしてみて下さい。
特に、製造メーカーの情報と、色素タイプの情報が重要です。

CD-Rチェックソフト
(A) CDRINFO Nasty氏作  使用にあたっては、ADAPTECのASPIドライバーと、Borland C++Builder
                   のランタイムが必要だが、これらも以下からダウンロード可能になっている。
                   http://www4.big.or.jp/~unitbase/nasty/software.shtml

(B) CDR Identifer Frank Wolf氏作 http://www.gum.de/it/download/english.htm
                        http://patch.sakura.ne.jp/j-patch/cd.html
                        http://www.cdr.cz/software/cdr_identifier/
                   こちらも、ADAPTECのASPIドライバーを必要とします。

なお、CDドライブによっては、上記のATIP情報を読み込むコマンドを備えていないものもあるようなので
全てのCDドライブで使えるわけではなさそうです。

ADAPTECのASPIドライバーは現在(2003年)Ver4.71が最新版として提供されていますが、
おじさんの所有しているWin95/98/ME マシンでは、ひとつ前のVer4.6でないと動作しませんでした。
Ver4.71で「ASPIマネジャーが初期化できません」というエラーメッセージが出る場合は、Ver4.6を使って
みて下さい。

CDRINFO実行例です



3 CD-Rの耐光性

CD-Rの記録面に光をあてて、データがドンだけもつかというテストをしているサイトもいろいろあります。
実験条件などいろいろですが、ひどいのになると、1日で読み取り不可になっちゃうメディもあるみたいです。
直射日光の当たる窓際の席に、記録面を上に向けてCD-Rを放置しておくと(出張中とか、他の同僚が机荒らして
こんな状況になることもあるよねえ、ひでえな)、下手すりゃ翌日には貴重なデータがパァです。

テスト結果からすると、20日前後で半分以上の製品はペケになります。
結果は、必ずしもATIP情報の国産メーカー品が良いわけでもなく、台湾製でもいい結果のものもあります。
また、色素ではフタロシアニン系のものが比較的良好な結果です。シアニン系は千差万別です。
1日とかいう粗悪品?はシアニン系です。


4 CDドライブの読み取り性能
CDドライブの読み取り性能も、Windows95時代のものは読み取り性能は千差万別で、あまりよくないものも
結構あったようです。それらのドライブではCD-Rが読めないということがよくあるようです。
おじさんのオンキョーのCD-Rの読み込みの結果でも、CDドライブでかなり結果に差がでました。
読み取り性能の高いCDドライブなら読み込めるが、低いドライブでは読み込めないということは
よくあることです。


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