インターネット&PC120%活用研究:PC編

ケーブル接続でデータ交換

1 ケーブル接続

今時は、PCを自宅に2台以上持っている人が珍しくないと思いますが、2台のPC間でデータの
受け渡しはどうしているでしょうか。
FDやMOのリムーバルメディアを使ってデータの受け渡し、という手もあるでしょう。
あるいは、LANケーブルで家庭内LANを構築しているという人も、今は少なくないと思います。
最近は10BASE用のLANカードは数千円ですから、HUBとあわせて1万円でちょっとしたLANが
組めてしまいます。

さて、埋もれてしまっていて日の目を見ない方法(本当に話題に登らない方法)ですが、2台のPCが
Windows95/98/ME なら、「ケーブル接続」という超マイナーな手段があります。これは、
・2台でしか接続できない。
・通信速度が遅い。(最大115.2Kbps)
という弱点があるものの
・RS232Cリバース(クロスケーブル)だけ準備すればよい。(1000円前後)
・単なるデータ(ファイル)の受け渡し(フォルダの共有)だけでなく、プリンタ、CD-ROM,MO等のドライブ
 の共有ができる、
というメリットがあります。
ケーブル接続も立派なLANなのです。

デスクトップ機とミニノートを所有している場合など、ケーブル接続でミニノートからデスクトップに
接続しているプリンター、CD-ROM,MO等を利用するという形では、それなりに意味ある手段で
はないでしょうか。しかも、1000円以下で実現できます。

もし、万が一、Windows以前のPC、MS-DOSマシン、あるいはCP/Mマシン(もうあるわけないか)、
ひょっとして、BASICスタンドアロンマシン(PC-88 とかFM-7/8 )なんかがあって、そいつらとも
データ交換したいというのでしたら、
RS232Cによるデータ通信を参考にして下さい。


2 ケーブル接続手順

(1) RS232Cクロスケーブル
まず、RS232Cクロスケーブルを購入して下さい。PC/AT互換機用は9ピンのものです。
持ってない人は買いにはしりましょう。
RS232Cケーブルを図1のように、PCのシリアルポートに接続して下さい。

図1

(2) ケーブル接続のインストール
ケーブル接続は、Windowsの標準インストールでは、インストールされません。念のため確認してみて下さい。
Windows95の場合は、「スタート」ボタンをクリックし、「スタート」−「プログラム」−「アクセサリ」 とたどると
あります。 98/MEの場合は、「スタート」−「プログラム」−「アクセサリ」−「通信」とたどって下さい。
そこに「ケーブル接続」がなければ、インストールして下さい。

インストールには、コントロールパネルの「アプリケーションの追加と削除」を開き、「Windowsファイル」タブ
の「通信」を選択し、「詳細」ボタンを押して下さい。そこに「ケーブル接続」があるはずです。

(3) プロトコル等の設定
ケーブル接続のインストールができたら、コントロールパネルの「ネットワーク」を開いて下さい。
図2のような画面になります。そこで「追加」ボタンを押して下さい。「ネットワーク構成ファイルの追加」
の画面になります。(図3)

図2

図3

「ネットワーク構成ファイルの追加」で、「プロトコル」を選択し「追加」を押すと、図4のような「ネットワーク
プロトコルの追加」の画面がでます。ここで、製造元の「Microsoft」を選択し、IPX/SPX互換プロトコル
とNetBEUIを選択して、「OK」を押してください。ケーブル接続では、通信プロトコルとして、
IPX/SPX互換プロトコルとNetBEUIを使うようです。

同様にして、「ネットワーク構成ファイルの追加」で「サービス」を選択し、図4の 「ネットワーク
プロトコルの追加」の画面で、製造元「Microsoft」を選択し、「Microsoftネットワーク共有サービス」を
選択して下さい。

「ケーブル接続」において使用するアダプタはダイヤルアップアダプタです。これは通常PCに標準で搭載
されている機器ですから、「ネットワーク設定」タブの画面で最初から見えているはずです。

図4

「Microsft ネットワーク共有サービス」を追加したら、図2「ネットワーク」の画面で「ファイルとプリンタの共有」
ボタンを押して下さい。「ファイルとプリンタの共有」の画面が開きますので、ファイルの共有、プリンタの共有
それぞれをチェックして下さい。

(4) ユーザー情報の設定
図2「ネットワーク」の画面で、「ユーザー情報」タブを選択して下さい。ここで、コンピュータ名、ワークグループ
を入力します。接続する2台のPCのワークグループは同じ名前に設定します。コンピュター名は異なる名前を
設定して下さい。


(5) 共有の設定
共有したいフォルダ、ドライブを右クリックし、「共有」をクリックして下さい。アイコン上に手のマークがつきます。
手のマークのついたフォルダ、ドライブは共有設定がされています。

(6) 優先的にログオン
図2「ネットワーク」の画面の「優先的にログオンする」は、おじさんの場合は「Microsoftネットワーククライアント」
でうまくいってます。
 
(7) ケーブル接続
「ケーブル接続」は、Windows95の場合は、「スタート」ボタンをクリックし、「スタート」−「プログラム」
−「アクセサリ」 とたどるとあります。 98/MEの場合は、「スタート」−「プログラム」−「アクセサリ」
−「通信」とたどって下さい。
「ケーブル接続」を起動すると、「ホスト」と「ゲスト」の選択画面がでます。共有したいドライブ、フォルダ、
プリンタのある方のPCを「ホスト」に、接続していく側を「ゲスト」に設定して下さい。

接続ポートの選択画面では、COM1、LPT1他が表示されると思いますが、シリアルケーブルでの接続なら
COM*、パラレルケーブルならLPT*を選択して下さい。

図5

接続に成功すると、図5のような画面になります。(ホスト側)。
ゲスト側にはホストで共有設定したフォルダ、ドライブ、プリンタが表示され、アクセスが可能になります。


3 接続できない場合
なかなかうまく接続できない場合もあるかと思います。その場合は上記の各種設定をもう一度確認して
みて下さい。上記の通り設定されていれば基本的にうまくいくはずです。
あとは、シリアルケーブル接続で、COMポートを使用してケーブル接続する場合は、両PCの通信速度
を同じにしておかなければなりません。「コントロールパネル」−「システム」を開いて下さい。「モデム」の
ところで、使用するCOMポートのプロパティを確認して下さい。「接続」タブに通信速度の欄があると
思いますが、そこで通信速度を両PCとも同じに設定して下さい。おじさんは115200にしています。

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