パソコン活用研究ラピュタへの道(アセンブラ、DOS、Windows、旧型PCの活用研究)

1CD Linux(Knoppix)

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1CD Linux(CD1枚で、CDからの起動が可能なLinux)にKnoppixというLinuxがあります。
Knoppixは、普段はWindowsを使用しているLinux初心者がLinux入門として触れるのにぴったりの
Linuxです。
なんと
(1) CDからLinuxが起動できるので、ハードディスクにインストールの必要がない。
   すなわち、普段Windowsで使用しているPCでそのまま即使える。しかもハードディスクにまったく
   影響がない。
(2) インストール作業自体も不要。CDいれて起動するだけ。
なのです。これだけでも驚きですが、更に
(3) OPEN OFFICEというMS OFFICEばりのツールが入っていて、WORD,EXCEL,PowerPointライクな
    アプリケーションが即使用可能。
(4) usrディレクトリを見ると、gccはじめ豊富な開発ツール、ユーティリティがバイナリーで準備されている。
(5) 周辺機器デバイスも自動認識してくれる。
というわけです。
ちょっとLinuxもかじってみたかったという人にはよだれがでそうですね。
(以下の記述は2003年末のものなので、最新版Knoppixと違う点があるかもしれません)
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1 準備(CDの入手)

(1) Knoppixの入手
まずは、Knoppixを入手しましょう。Linux系の雑誌や書籍の付録CDによくついていますので、2000円ほどにぎり
しめて、本屋さんに行くのが一番いいでしょう。どうしても0円にこだわるというフリー派は、産業技術総合研究所
からISOイメージファイル(*)がダウンロードできます。けど約700Mもありますから、かなり回線の太い環境でない
ものすごく時間がかかるでしょう

*ISOイメージファイルは、CD丸ごと1枚をひとつのイメージファイルにしたものです。


(2) KnoppixブータブルCDの作成
ISOイメージファイルをゲットした人は、ISOイメージファイルからCDの作成ができるライティングソフトで、Knoppix
のブータブルCDを作成しましょう。
Easy CD CreatorとかCloneCD,Nero,WinCDRなどのライティングソフトならO.K.でしょう。これも0円にこだわる人
はCD Manipulator というフリーのライティングソフトがありますので「物置部屋」http://www.storeroom.info/cdm/
からダウンロードしましょう。CD Manipulatorはかなりすぐれた機能をもっているようですが、対応するCDドライブ
にはたしょう制限があります。残念ながらおじさんのノートPCに内臓のCDドライブ「TEAC DW-224E」と
「東芝 SD-R2002」では、ISOイメージからのCD作成ができませんでした。ライティングコマンドがRawコマンドにも
対応したドライブでないとだめなようです。

(A) CD Manipulator
CD Manipulatorを使った場合は、以下のようにISOイメージファイルからCD作成を行います(と思われます

CD Manipulatorの下の左から2番目(マスタリング)を選択します。

CDマスタリングの画面がでますので、「トラック」−「ISOファイルの挿入」を選択します。
ファイルを選択すると、トラックリストのタブに選択したISOファイルが表示されます。
よければ、「CD書き込み」ボタンを押します。


「CDへ書き込む」画面が表示されますので「OK」を押します。



(B) Easy CD Creator
Easy CD Creatorの場合は、「メニュー」−「イメージファイルからCD作成」を選択します。



2 起動
Knoppixの起動は、BIOSをCD起動にセットして、KnoppixのCDを入れて電源ONするだけです。
超らくちんにできています。ほんとありがたいLinuxですねー。

(1) BIOSの設定
BIOSの設定は、電源ON直後にファンクションキー(F1〜 機種により違う)をおすとたいがいのマシンで、
BIOS設定画面がでるはずです。(機種によっては「Del」キーの場合もある)
PCの起動直後に、たいがい「BIOS設定変更は**キーを押せ」というような表示がでるはずです。
機種によっては、この表示がされない場合もありますが、そういう機種の場合はファンクションキーを順番に
おしてみて下さい(−>根気が必要です。いっそのこと、ハードウエアマニュアルのどこかには記載があるので、
引っ張り出して見る方が早いかも)。
もし、BIOS設定がわからない場合や、CD起動できない(古いBIOSはCD起動の設定ができないケースもある)
場合は、ブートフロッピーを作成して、FDから起動しましょう。

(2) ブートフロッピー(起動ディスク)作成
CDのknoppixというフォルダに起動ディスク用のイメージファイル boot-ja.imgがあります。
(rawrite2.exeも同じフォルダにあります)
DOS窓(もしくはコマンドプロンプト)で、knoppixフォルダに移動し、以下のようにタイプしてください。
E:\Knoppix>rawrite2 -f boot-ja.img -d a
これで、Knoppix起動ディスクができます。
あとは、この起動ディスクとCDをマシンにセットし、電源をONするだけです。


(3) 起動処理中のトラブルシューティング
いちおう、Knoppixの使用条件として、
CPU  i486以上
メモリー  96M以上
起動可能なCDドライブ
グラフィック SVGA(800*600)
となっていますが、これらのスペックを満たしていても、起動途中(デバイスの認識途中)で固まってしまうことも
あるようです。起動処理途中で固まるようであれば、そのデバイスを使用しないように設定することで、処理を
スキップできるようになっています。
どのデバイスのところで固まるのか、確認してから、再度起動し
boot: _
というプロンプトが表示されている時に、パラメーターの設定をしましょう。
このときに「F2」キーを押すと、設定可能なパラメーターリストが表示されるので、参考にしてください。
例えば以下のような設定が可能です。
knoppix vga=normal   グラフィックはVGAモード
knoppix noscsi      SCSIは使用しない
knoppix nousb      USBは使用しない

*なお、この間はキーボードはドイツ語環境のキーボードになっています。= は ^ キーになります。

おじさんの場合は、以下の通りでした。
FMV-Biblo NB18D/F (Win XP搭載 2003年マシン) 問題なく起動
FMV-Biblo NE6(Win ME搭載 2001年?マシン)  問題なく起動
東芝 Dynabook2540 (Win98搭載 1998年?マシン) PCMCIAの認識のところでとまる。knoppix nopcmcia
                                   というパラメーター設定で起動可能に

knoppixはCDの内容をRAMディスクに読み込んで動きます。従って、メモリーが少ないと、やたらCDに
アクセスします。そこにもってきてCDドライブの読み取り性能が低いと、ひとつの処理がかなりストレスを
感じる遅さになります。
おじさんの場合、Dynabook2540では、ちょっと実用レベルには耐えない速度でした。
また、Linuxなので当然ですが、読み書き可能なファイルフォーマットは、Fat16, Fat32, Ext2, Ext3です。
NTFSは読み取りは可能ですが、書き込みはできません。

さて起動すると、以下のような画面がたちあがります。Windowsのエクスプローラー風のGUIになっていますので
使いかっては結構いいと思います。
 (図1)


3 使ってみる
(1) アプリの起動とKnoppixの終了
まずは、歯車に"K"のあるアイコンをクリックしてください(図1参照)。このアイコンが「アプリケーションの起動」
です。ゲームや開発、エディターといったメニューが現れるはずです。適当に遊んでみてください。
Knoppix終了は、そのメニューの一番下の「ログアウト」を選択します。クリックすると
終了の処理が始まり、CDトレイが開きます。CDを取り出し、トレイを閉めてから、リターンキーを押すと
シャットダウンして終了します。


(2) CUIも使ってみる。
貝殻のついたアイコン(図1参照)を選択するとコンソールが開きます。
ためしに、gccでHelloプログラムを作ってみましょう。
以下はおじさんのマシンの環境下で、ハードディスク(Cドライブ)のLinuxというディレクトリ(フォルダ)に
Helloプログラムを作成した例です。ここでは、こまかい説明は省きますので、わかる人は適当に自分の環境
に読み替えて下さい。

knoppix@ttyp0[knoppix]$ su -
root@ttyp0[root]# mount -w /dev/hda1 /mnt/hd
root@ttyp0[/]# cd /mnt/hd
root@ttyp0[hd]# ls
%Cookies%        autoexec.dos  dosime.sys   netlog.txt    system.new
%History%        autoexec.m01  erd          parts         temp
???              autoexec.you  frunlog.txt  people        toshiba
???????&???????  bootlog.prv   io.sys       photodx       toshiber.dat
?????????        bootlog.txt   java         recycled      tosset
Desktop.ini      cm60s         jbuilder5    resetlog.txt  tosutils
Folder.htt       command.com   kpcms        ruby          user.new
Just             config.dos    linux        same.scr      videorom.bin
KaraOK           config.sys    logo.sys     scandisk.log  windows
My Documents     config.win    mouse        setuplog.old  yamaha
Program Files    cpm80         mscobol      setuplog.txt
angelwin         detlog.old    msdos.---    setupxlg.txt
autoexec.001     detlog.txt    msdos.sys    suhdlog.dat
autoexec.bat     dos           myprog       system.1st
root@ttyp0[hd]# cd linux
root@ttyp0[linux]# ls
OVEREAT100  OVEREAT100.tar.gz  gcc-3.3.2.tar.gz
root@ttyp0[linux]# vi hello.c
  
root@ttyp0[linux]# ls
OVEREAT100  OVEREAT100.tar.gz  gcc-3.3.2.tar.gz  hello.c
root@ttyp0[linux]# gcc -o hello hello.c
root@ttyp0[linux]# ls
OVEREAT100  OVEREAT100.tar.gz  gcc-3.3.2.tar.gz  hello  hello.c
root@ttyp0[linux]# ./hello
hello
root@ttyp0[linux]# 
スーパーユーザーになる
hda1(Cドライブ)を/mnt/hd
にマウント

ハードディスク(Cドライブ)の中身















linuxディレクトリの中身
viでhello.c作成



gccでコンパイル


実行

(補足 viエディタの使い方)
viエディタ起動直後は、コマンドモードです。編集モードに移行するには
a を押します。
編集モードからコマンドモードに戻るときは、「Esc」キーを押して下さい。
保存 :w
viの終了 :q
です。


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